大橋巨泉のBEAT POPS _1967
昭和のテレビ界の大物タレント大橋巨泉さんが82才で逝ってしまった。
もういろいろなところでその才能を紹介されているのでそれは省くが、実は僕も大橋巨泉の影響で育ったひとりと言える。
それは1967年~70年頃にフジテレビで土曜日の午後3時からオンエアされていた1時間番組『ビート・ポップス』だ。今となっては伝説的な、、日本のポップ史上のエポックメイキングな番組と言えよう。
巨泉さんはまだテレビ界で超有名ではなくジャズ評論家の名残のある頃だったのだろう。『ビート・ポップス』は洋楽情報番組で「Music Life」編集長の星加ルミ子、「Teen Beat」編集長の音楽評論家木崎義二を両脇に控えて巨泉さんの司会で進行する音楽番組だった。
そこではビートルズ、ローリングストーンズ、オーティス・レディング、サム&デイヴ(このサム&デイヴの1970年来日公演には高校生ながら行き、リズムの凄さに圧倒、日本が好きなナサケナイ女々しきメロディ志向からどんどん離れることになる・・よってその後に起こる日本のフォークの貧乏ったらしいちょい悲しきかなメロディ志向も受け入れずのカラダになる)、ダイアナ・ロスとシュープリームス、サイモン&ガーファンクル、シルヴィ・ヴァルタン、ビージーズ、ドノヴァン、ウォーカー・ブラザーズ、ヴァニラ・ファッジ、等々を知ることができ、時にプロモーションフィルムも流した。スタジオには視聴者から応募されたのだろうか多くの若者が音楽に合わせて踊り(当時の流行はゴーゴーダンス)、いわゆるお立ち台的な目立つ位置で踊っていたモデルの小山ルミ、杉本エマなんていう女の子をスターにした。中学生の僕らはみんな憧れたデス。まだディスコ時代の遥か前にこういう番組が礎になってたんだなあ、、、なんて。
それ以前に洋楽を日本人歌手がカバーする『ザ・ヒットパレード』はあったが洋楽をそのまま流す番組はなかった。中学生の僕や友達は必ずこの番組を見て洋楽ポップに夢中になったわけだ。
また振付師として藤村俊二も出演していて時に簡単なステップを皆で踊ろうというコーナーがあって、テレビのこっち側で中学生の僕もステップを踏んだ思い出がある。巨泉さんはジャズ好きなのでそろそろロックが旋風を巻き起こす直前のポップに特になにかコメントを言っていた記憶はない。ビートルズやストーンズ、モータウンのR&Bもがんがんヒットを飛ばしていた時代、とにかく当時としては若者向きのカッコイイ番組だった。小学生時代に見てた『ザ・ヒットパレード』はなんとなく見ていたが、この『ビート・ポップス』の影響で日本の歌謡曲に全く興味なくなってしまったとも言える。
巨泉さんの番組ではその後深夜ラジオの「巨泉プラスワン」をよく聴いてた覚えがある。そこではジャズをよく聴いた。無名のタモリを最初に知ったのはこの「巨泉プラスワン」かも。
とにかく大橋巨泉さん、昭和の偉大な才能だった!
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