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アサマde ブログ - 茂田井間の宿(もたいあいのしゅく)【前編】

茂田井間の宿(もたいあいのしゅく)【前編】

カテゴリ : 
きままに 宿場 歩き。
執筆 : 
 2015/10/1 8:07

 【茂田井間の宿(もたいあいのしゅく)】「古い町並みが残っていてきれいなところだよ」と薦められた茂田井宿。さっそく行ってみようといろいろ調べたところ、「茂田井宿」というより「茂田井間の宿」というのが正式なようですね。というのも、茂田井は「中山道69次」の中に入っていない「間の宿(あいのしゅく)」。宿場間の距離が長い場合や、峠越えなどの難所がある場合に、宿場と宿場の間に興った休憩用の町なんですって。確かに難所の前では休憩したいですもんね。長野県内では、茂田井のほかに桜沢(塩尻市)や大妻籠(南木曽町)も「間の宿」にあたるようです。「茂田井間の宿」は、望月宿と芦田宿の間にあり、2つの宿場に泊まりきれない時、代わりに宿としての役割を担っていたそうです。

望月宿から芦田宿方面を目指します。普段この辺りに来ても国道142号しか通らないので、中山道がどこを通っているのかよくわかっていなかった私ですが、国道沿いに「望月宿西入口」という親切な名前の信号を発見。左折すると中山道望月宿の西端に出ます。そのまま中山道を進みます。

▲「観音寺入口」バス停の先に「茂田井」への入口を示す看板があります

少し行くと池の先に右側へ下る坂が現れます。ここが「茂田井間の宿」入口です。いわれが書かれた看板が立ち、案内図が入った箱があります。茂田井には街道資料館や案内所がありません。ここでパンフレットを入手しておきましょう。この先は、車のすれ違いが困難な箇所もあります。次回紹介予定の駐車場をご利用ください。

▲「茂田井間の宿」へは右の細道を下ります

入口から3分ほど坂を下りきった右手に、雨乞いの神様が祀られる「神明社」があります。ここを過ぎると道の両脇に昔ながらの建物や水路が現れ、ぐっと趣がでてきます。白壁が続く見事なお屋敷もあります。武重本家酒造です。江戸時代後期の住宅と酒造施設30棟が国の登録有形文化財に指定されており、一度に30点もの物件が登録されるのは全国的にも少ないそうです。こちらの酒蔵では、文化財の建物の中で造っているんですね。映画『たそがれ清兵衛』のオープンセットが組まれたそうです。

▲武重本家酒造の向かいには、
この地をたびたび訪れていたという若山牧水の歌碑があります

▲ここから少し登り坂になります。白壁が続く様子と水路と坂がとても美しいです。
天気も良かったので、画板を持ってこの風景を描いている人も居ました

ゆるやかな坂を登りきると、右手に大澤酒造があります。こちらもまた素晴らしい建物です。元禄2年創業で300年以上続く老舗の蔵元。創業時の酒が白磁古伊万里の徳利に入れられて保存されており、日本最古の酒とされているそうです。敷地内には酒造用の建物を利用した「しなの山林美術館」と「民俗資料館」があります。歴史ある名家ならではの資料がみられます。

▲大澤酒造の門内

大澤家の塀のはずれに「茂田井村下組高札場跡」の表示があります。大澤家は元文2年(1737年)から明治4年(1872年)まで茂田井村の名主を務めた家柄だったそうです。

▲高札場跡の立札。歩いてみたい小路がたくさんあります

さらに少し進むと、現在地を示す案内板があります。どうやらこの辺りで半分くらいのようです.........というところで、今回の散策はここまで。次回はここから散策をはじめます。

 

 

 

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