
秋の中で
今朝はお天気が悪いのに素敵な朝だった。 窓辺に差してある野ブドウの枝を、なんて綺麗なんだろうと眺めながら窓の外もぼんやり見ながら朝ご飯の後片づけをしていたら、目の前のズミの木の地面から1メートルくらいの所の幹にあかげらが飛んできて何か突き始めたのです。 あかげらはキツツキなので、こんな朝から穴を開けるのかと思ったけれど、そうではなくて虫でも食べているらしくて、つんつんと少しずつ移動している。目の前で、しかもいろいろな角度からあかげらを観察できることになってしまいました。
いくら図鑑や絵葉書で見たって、やっぱりこんなに目の前に来てくれたらすごいなあ、と感激でした。
私の料理教室に来てくれている方の中にも鳥が好きで移住してきてしまった人がいますが、こういう感動をしているうちに移住することになったのかもしれない、と初めてそういう方の気持ちを近くで実感出来ました。
そういう移住も素敵だな。私はあかげらが大好きです。
青い空と緑の木々の中で、黒と白に赤のアクセントが入ったこの鳥はとても目立って、デザインしたのはやっぱり神様なのか、とまたしても信仰のない私が神様がいるような気分になるのですよね。
あかげらやムササビ、キツネ。
猿やクマも生きているこの町で暮らせるこ
とは幸せだ、と感じてしまいます。
猿やクマやイノシシは生活の被害を受けることもあり困っている人もいるので簡単に嬉しがっている訳にはいきませんし、この町でも様々な取り組みがされてはいますが、誰もが納得もして迷惑もかからないというような解決はなかなか難しいようです。
私もつい3,4日前に暗くなりかかった林の中で、クマだ、と思ったら猿だったという緊張の一瞬がありましたっけ。(うちの犬は30メートルくらい前からちゃんと興奮していましたよ)
今月の初めにはこの町で、アジアでの開催が初めてという国際クマ会議が開かれ、世界45カ国から320人以上の研究者が集まりました。
10年前に亡くなった私の友人のカメラマンの撮った美しいクマの写真がその会場に展示されたのですが、アラスカの大自然の中のグリズリーは幸せそうで威厳があり、とても美しかったです。
この狭い日本の山の中でツキノワグマが豊かに生きていくことの難しさをつくづく思わされます。
人間も動物ものびのびと暮らして行けたらどんなに良いだろうと心から思います。
クマの好きなドングリが今年は少ないと聞きますが、有り難いことに私達がささやかに喜べるほどの栗やきのこは去年よりも沢山採れました。
この1週間くらいの間にこの辺りは急激に秋が深まって、私達は今、紅葉の中で暮らしています。
紅葉の時期や色の具合は毎年違うのですが、今年は朱の鮮やかさを感じます。
大木に絡まるツタに始まって、我が家のデッキの桜もだいぶ葉が赤く染まって落ち始めています。
家を建てる時に大工さんが切ろうとしたのを残してもらってデッキに穴を開ける形で生き残った桜の木ですが、気が付いたらずいぶん大きくなって春は薄いピンクの小さな花をいっぱい咲かせ、秋には真っ赤な葉で1年の最後を締めくくって私達を楽しませてくれます。
まだ霜も降りていない今頃は、夏から楽しんできた1年草も咲き残っていて、庭が紅葉と落ち葉とで不思議なハーモニーです。 もう少しすると急に気温が下がる夜が確実に来て、一夜で一年草がさーっと枯れてしまい、長い冬へと季節が移っていくのです。
土がどんどん硬く凍り付いてしまう前に球根を埋めたり、花の終わった鉢の土を出しておかないと大切な鉢が割れてしまいます。 私はいつも遅れてしまうので今年こそは急がないといけません。 もう球根は買ってあるし気合いは入っています!
昨日所用で八ヶ岳まで往復したのですが、八ヶ岳はびっくりするほどの紅葉の中でした。
山道に入る前に水田地帯を通るとちょうど稲刈りをしている所やも
う刈り取りの終わった水田も多く見かけました。
夏の緑の絨毯のような水田から黄金色に明るく輝く水田に変わって、今その刈り取られた稲のあとは薄茶いろになって、もうすぐ冬が来る事を教えてくれるのです。
実は3週間前に私は生まれて初めて友人の田んぼの稲刈りを見学に行きました。
と言っても着いたらすでに刈り取りは終わって洗濯物干しみたいな棒に稲の束をかけているところでした。
もうちょっと早く着けば良かったと悔やみつつ、それでも面白くて珍しくて田んぼの中に入らせてもらっていろいろな事を教えてもらいました。私達は自分が食べるお米がどのくらいの広さの水田から取れるかさえ分かっていないほどなのですから。
来年は少し手伝わせてって頼もうかなあ。
それから2,3日後の教室で、稲刈りを初めて見た、なんていう話しを聞いていた地元の若いお嬢さんに、稲刈りを今まで見た事がない?それってありえなーい!ってあきれられましたよ。
そうだろうなあ、ありえないだろうなあ。
私達って農耕民族のはずなんですもの。
でも開き直る訳じゃないけれど、こういう日本人がいっぱいいるんですよね。
ハロウィンのカボチャは山のように飾ってあるのにねえ。
そんな忙しいようなどこか抜けているような秋を過ごしているうちに、周りの林の中のきのこや栗もそろそろ終わりに近づいてきているようです。
今年のきのこ祭りでは毎年きのこの鑑定をしているおじさんが例年通りに格好良くきのこの選別をしていましたよ。
時々得意そうな顔になったり、面倒くさそうな
顔になったりするところもなかなか味があって、きのこのおじさんは良いなあ。
時々眠そうな感じなんか、多分あのおじさんは山のナニカだと思うな。きのこ担当の妖精だったりして!
今日の秋のレシピ
豚肉のソテー、フルーツソースをかけて 2人分

相変わらずジャムを作っていますが、フルーツを何種類か混ぜてみるのも楽しいです。
色も味も変化が付くからでしょうか。
そして、毎日少しずつ拾ってためた栗はそろそろ終わり。
小さな栗をたくさん剥きました。
メイプルシロップで甘く煮た栗も肉に合わせて食べると良く合います。このフルーツソースはプルーンに紅玉のリンゴを合わせてみたら何とも言えない綺麗な色になり、甘酸っぱい美味しいソースになりました。
材料
豚ロース肉 ・・・ 2枚
舞茸 ・・・ 1パック
フルーツソース ・・・ 好きなだけ
甘く煮た栗 ・・・ 好きなだけ
塩、黒胡椒、オリーブオイル

作り方
1,豚肉は塩、胡椒をしてじっくりと良く焼いて皿に出す。
2,舞茸はさっと洗って大きめに裂いてオリーブオイルで焼き、軽
く塩、胡椒して肉に添える。
3,ソースを好きなだけかけて出来上がり。
フルーツソースの作り方 作りやすい分量
1,小鍋にプルーン(大)2個を皮も一緒に手でちぎりながら入れる。
2,蜂蜜を大さじ3杯くらい、赤ワインを大さじ2杯くらい加えて煮る。
3,りんごは半分使う。皮を剥いて小さな銀杏切りにして2に加えて煮
る。
4,りんごに赤い色が移って柔らかくなったら出来上がりです。