café あんこ坂

あんこ坂

日本棚田百選に選ばれた「稲倉の棚田」の近く。美ケ原や北アルプスを望む絶好のロケーションにある「あんこ坂」は、自然食が味わえるカフェ。お米は、八重原産の無農薬玄米を使用。お店のロゴに「玄米ごはん」と謳っているだけあって、玄米はこちらの顔でもあります。昨今流行っている玄米食ですが、時流に乗ってのことではありません。自然食の第一人者である東城百合子先生の教えに基づき、日本人が昔から大切にしてきた体に負担がかからない食事を提供しているのです。大きな窓から眺める景色と聞こえる鳥の声、彩り豊かで体に負担がかからないお料理で、五感全部で元気になれそうです。

玄米と一汁四菜のランチ

お店を訪れると、常連さんから“のんこさん”の愛称で親しまれているオーナーの入谷徳子さんが、つるつるのお肌とピカピカの笑顔で出迎えてくれました。調理も接客も一人でこなしているので、当日でもいいので、必ず予約をしてから来店してください。
玄米はボソボソしていて苦手という人もいますが、専用の圧力鍋で炊く「あんこ坂」の玄米はモチモチとした食感が特徴。小豆とハトムギがアクセントとなり、食べにくいどころかまた食べたくなります。食欲が落ちる暑い時期にはモチモチ感を抑えるなど、季節によって浸水時間や炊き時間を変え、炊きあがりに変化をつけているそうです。
肉の代わりに豆やゴマなどの植物性たんぱくを使うよう工夫されたランチは週替わり。一汁四菜が基本で、野菜がふんだんに使われています。この日のメインは「車麩のトンポーロウ」。玄米や自然食の店というと味が薄いイメージがありましたが、ダシの旨味がきいた「あんこ坂」のおかずは味がしっかりしていてご飯がすすみます。野菜は、皮や根っこまでまるごと“一物全体”を使います。歯応えがしっかりしていてよく噛むのでお腹も満たされます。「自分が美味しいと思えないと人に勧められないので、美味しいと思えるものをお出ししています」とのんこさん。
月に一回、土曜日開催される「ぱんランチ」の自家製パンも好評です。

調味料にこだわりあり

野菜がとれる時期にはご主人が育てた無農薬野菜を、それ以外は地元で無理なく手に入る野菜を選びます。できる限り安全な食材を選ぶよう心掛けていますが、それほど神経質に“無農薬”には固執しないのは、「人間の体はそんなにやわじゃない」という考えから。「私たち人間が本来持っている解毒力は素晴らしい機能です。ただし、まがい物の調味料はそのじゃまをしてしまう」のだそうです。
料理の基本となる調味料だからこそ、添加物は使わないというのは大前提。国産無農薬で自然醸造のものの中から、試してみていいものを厳選しています。一年味噌・梅酢・果実酒など、できるものは自家製。発酵食品は熟成するほどいいので、東城先生おすすめの「六年味噌」も使用しています。菜種油やゴマ油といった油選びも重要。原料が国産で「玉締絞り」のものを選んでいます。

お菓子と自家焙煎コーヒー

あんこが得意なのんこさんのイチオシ「ガトーあんこ」をはじめ、お菓子は全て独学でつくっています。種類により卵を使うこともありますが、白い砂糖・牛乳・バターは一切使いません。素材の甘味だけで足りない場合は、必要最低限の黒砂糖やてんさい糖で甘味を加えます。「一般的な料理本を見て、いかに材料を置き換えるか試行錯誤の繰り返し」なのだそうです。よく参考にするのは、素朴でアレンジしやすいイギリスのケーキ。膨らまないずっしりとしたタイプのケーキが多く、「材料費は結構かかってますよ」と笑う。
豆乳のホワイトクリームが添えられた「ビクトリアンケーキ」、オートミールの歯ごたえが楽しめる「オーツケーキ」、春ならではの「デコポンのボイルドケーキ」……どれも優しい甘さで、スイーツを食べた後独特の胸焼けや胃もたれを感じなかったことに驚きました。
そんなお菓子たちと共にぜひ味わってほしいのがコーヒー。オーガニックやフェアトレードの生豆を仕入れ、学生時代からコーヒー好きで、コーヒーインストラクターの資格を持つご主人が焙煎しています。のんこさんも、「新鮮なコーヒーはほのかに甘味があるんです。家で美味しいコーヒーを飲み慣れてしまったので、外出先でなかなか美味しいコーヒーに巡り合えないほどです」と胸を張ります。将来的には、「お菓子の日」を設定し、いろいろなお菓子とコーヒーを目当てに足を運んでもらえるようにしたいそうです。

移住と開店のきっかけ

のんこさんが自然食に興味を持ったのは20年ほど前、千葉県流山市に住んでいるとき。娘さんの幼稚園の先生の影響だったそうです。最初は玄米の炊き方を学ぶために東城先生の料理教室に通いましたが、その教えに感銘を受け、結局1年半かけて上級・研究課程まで修了しました。その後、ご主人の転勤で福岡へ。本州に戻ったらカフェをやりたいと考えるようになり、2009年にご夫婦でこちらへ移住。現在はご夫婦と愛犬(あずきちゃん)の3人暮らしです。
ご自身のお父様の出身地である長野県に親しみがあったのんこさん。ご主人の新幹線通勤を考慮し、上田で土地を探しているとき、業者さんからこの近くの土地を勧められました。そこに向かう途中でたまたま通りかかったこの場所をご主人が気に入り、業者さんに伝えると、偶然業者さんの親戚の土地だったためスムーズに譲ってもらえたのだそうです。「最初は農業放棄地で草だらけで、私はピンとこなくてね。住んでから『ひょっとして北アルプスが見えてるんじゃない?』って気付いたくらいでしたが、主人はここなら素敵な店ができるとイメージできていたんですね。一目で気に入ったようです」。今ではのんこさんのイメージにぴったりの場所。きっと縁あって引き合わされたのだと思えてなりません。翌年には「あんこ坂」をオープン。建物は、古民家再生で有名な安藤建築設計工房さんが「かもめ食堂」をイメージして設計したそうです。冬は薪ストーブが店内を暖かく包んでくれます。

「あんこ坂」が大切にしていること

私が大切にしていることはホームページに綴っているので、皆さんに読んでいただけると嬉しいのですが。
「あんこ坂」の基本はお米。玄米は、撒けば目が出る“いのちのもと”です。人間の体は食べ物からできています。食べ物を軽視していると、病気になることもあります。たとえ病気になっても遅いということはありません。今よりも元気になればいいと思います。ただし「健康にいい」というのは重要ですが、やはり「美味しく食べる」って幸せですよね。食べるのが好きな人はメリハリのある生活をしていると思うんです。「何でもいいからお腹に詰めておけばいい」というのは楽しくないんじゃないかな。だからこそ、美味しくてしかも体に優しい料理をお出ししたいと思っています。

友人がこんなことを言っていました。「儲けない 客を増やそうと思わない 勉強し続ける」って。お店は自分の生き方の現れだと思うので、これは私のスタンスにもなっています。負け惜しみではないですが、儲けに走ると偽物になっていく気がするんですよ。そうは言っても、もちろんお客さまが来てくださったらそれに越したことはないし、作ったお料理を召し上がっていただくことで喜びも倍増しますから。
東城先生の教えは、料理だけではなく生き方の教えです。「信州上田あずき學舎」を立ち上げ、東城先生の教えに基づいた料理と自然療法の講座をしています。興味のある方はお声掛けください。

ホームページURLhttp://www.asama-de.com/ankozaka
電話番号0268-71-5030
FAX番号0268-71-5030
郵便番号386-0004
住所長野県上田市殿城2648-1
営業時間Lunch Time 12:00〜14:00  Tea Time 13:00〜15:30
営業日水・木曜日
駐車場6台
備考自然療法(こんにゃく湿布、その他お手当)の出前授業承ります!
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紙芝居のくりくり矢

東御市を中心に、紙芝居や絵本の読み語りをしている「くりくり矢」さん。2007年の結成から、東御市立図書館でのお話子ども会をはじめ、地区の児童クラブ・病院・児童施設などで公演活動をしています。「絵本で子どもたちの“心”を育てたい。大人と子どもが触れ合う時間の大切さを知ってほしい」という「くりくり矢」さん。「絵本講師」「読書アドバイザー」の資格を持つメンバーが、子どもの成長段階に合わせた作品選びのアドバイスや絵本の紹介、絵本で子育てをする重要性をお話しする講演活動もしています。

くりくり矢の公演

紙芝居や絵本に見入るとき、キラキラと輝く子どもたちの瞳。そのくりくりとした瞳と、地元・東御市栗林区の「くり」を掛けた「くりくり」と、「子どもたちのハートを射抜く」意味が込められた「矢」を合わせて、「くりくり矢」という屋号は名付けられました。東御市立図書館をはじめとする近隣施設をボランティアでまわり、紙芝居や絵本を通して子育てをすることの大切さを伝えています。

「はじまるよ はじまるよ はじまるよったら はじまるよ♪」。「くりくり矢」の公演は、手遊びを交えた軽快な歌で始まります。対象児童の年齢や成長段階を考慮して作品を選び、1時間〜1時間半のプログラムを企画します。子どもたちが飽きずに最後まで楽しめるようにと、紙芝居と絵本の読みかたりだけでなく、手遊びやリズム体操、工作の時間も設けられ、ほかの団体とは違った面が魅力です。

チームワークが重要

メンバーは、代表の飯島美鈴さんとご主人の貞夫さん、和方美知子さんの3人。主に紙芝居を演じるのは美鈴さん。もともと違うグループで活動していましたが、紙芝居をメインにしたいとの思いがあり「くりくり矢」を立ち上げました。表現力に磨きをかけるため、松本の劇団に所属し、演劇を学んでいるそうです。ご主人の貞夫さんの趣味は水彩画で、地元栗林区のオリジナル紙芝居を描くほどの腕前です。本にくりくりとした瞳をあしらったロゴのデザインも貞夫さんが手掛けました。講演では皿回しなどの芸を披露することもある盛り上げ役です。

和方美知子さんは、週に3回1〜2km泳ぐ体力の持ち主で、頼りになる存在。持ち前の芸術センスが売りです。もともと手芸が得意で、障がいのある子どもたちに長年関わっていた経験も生かされています。和方さんが担当する工作コーナーは、「くりくり矢」の舞台をより魅力的なものにしています。和方さんが工作の基本を作ってきて、子どもたちがクレヨンやサインペンで色づけをしていきます。「子どもたちは思いがけない色を使うので面白いです。白いところに色付けする方が楽しいよう、ベースはカラフルなものよりも白い方が人気だとか、やってわかることも多いです」と笑顔の和方さん。「作った工作を持ち帰れるのが嬉しいようですよ」と美鈴さんも嬉しそうに話します。時にはセリフを割り振って3人で紙芝居を演ずることもあり、子どもの笑顔が見たいという共通認識のもと、絶妙なチームワークで舞台を作り出しています。

紙芝居の魅力

紙芝居は日本で生まれて発達した日本固有の文化です。内容は日本の昔話をはじめ、落語や世界の名作、交通安全・伝統的行事・平和・人権・食育などの教育紙芝居もあり、赤ちゃんから高齢者まで幅広い年齢を対象に多くの作品がつくられています。「くりくり矢」さんの地元にある東御市立図書館では、紙芝居約1800点を収蔵。一般的なもののほかに大型紙芝居もそろっています。それらと、個人で所有している作品の中から、対象や季節などを考慮して3人で話し合って作品を選びます。例えば、『ももたろう』ひとつとっても、対象年齢や絵柄が違う作品が何種類もあるので、その中から最適なものをその都度選ぶのだそうです。

紙芝居を入れる木枠は「舞台」と呼ばれます。貞夫さんいわく、この「舞台」が重要なのだとか。「舞台」があることで、絵に注目が向けられ、まるでそこに劇場があるかのように見えます。ゆっくり抜く・さっと抜く・動かしながら抜くなど、紙芝居の見せ場のひとつであるページをめくるテクニックも、「舞台」があることでより動きのあるものになります。
「文章通りに読み語りしなければならない絵本と違い、紙芝居はアドリブOKなのが魅力」と語るのは美鈴さん。子どもたちの年齢や反応を見ながら、場面をつくり出していきます。公演を重ね、間合いやテクニックも培われました。敢えて静かな声で語ることにより耳目をひき、心をつかむことも大切な要素なのだそうです。
子どもたちとやり取りをしながら進めていくこともある紙芝居の舞台。観客と演じ手が一体となって、ハラハラドキドキや笑いの渦も生まれます。そのため、外から見ていると楽しさがわからないこともあります。一度体感して、掛け合いを楽しんでみてください。

紙芝居や絵本を通した子育ての大切さを伝えていきたい

社会が乱れて混沌としている中で、子どもたちは未来を支えてくれる大切な存在。「社会の宝」とも言えます。「くりくり矢」は、子どもたちのために、絵本や紙芝居を通して心を育てていく活動を目的としています。こういった活動は、短期間で成果が出るものではなく、細く長くやるべきものです。本来なら各家庭でこういった子育てをしてほしいのですが、地域で一緒に子育てをしていくことも重要と考え活動しています。ゆくゆくは地域の文化を発信していきたいので、地域の民話などの紙芝居も作っていけたらいいですね。
私たち夫婦は、「NPO法人 絵本で子育てセンター」認定の「絵本講師」であり、夫は「一般財団法人 出版文化産業振興財団」認定の「読書アドバイザー」の資格も持っています。そこで得た知識や経験を広めていくことは、私たちの使命のひとつだと考えます。新生児期から乳児期、幼児期と、子どもの成長段階に合わせた作品選びはとても重要です。保護者会などで、絵本の紹介や絵本選びのアドバイス、絵本で子育てをする重要性をお話ししていきたいです。テレビを消して育てるようになったら、発達障害といわれた子どもに表情が出て話すようになったという例もあるのです。もちろん、テレビやパソコン、ゲームなどがすべて悪いとは言いません。私自身、楽しみにしている番組もありますもの。でも、お母さんたち、少しの時間でいいのです。電子媒体の電源を切って、絵本で子育てしてみませんか? そのお手伝いができれば「くりくり矢」は幸せです。

【VOICE】飯島美鈴さん

ホームページURLhttp://asama-de.com/kurikuriya/
電話番号0268-63-7171
郵便番号389-0505
住所長野県東御市和3103

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信州こば園(巨峰販売)

東御市(東部町と北御牧村が合併)は信州浅間山麓の南斜面に位置し“ひだまりの地”と 呼ばれる 程日当 たりが 良く、又年間 降水量 が少なく 日本 でも有数の巨峰の産地で。
 当農園 は低農薬・有機農法・草生栽培で“安全・安心な 葡萄 ”をもっとうに商品 に愛情 をかけて日々 作業 に励んでいます。
特に草生 栽培 には 力をいれ除草剤はいっさい使いません。
除草剤を使うと、土の中の微生物が死んでしまい、土も死んでしまうので美味しいぶどうにはなりません。

広い園内を丹念に 田中 機械 さんから 購入 したラビットモアにてゴーカート 感覚 で草刈 を楽しんでいます。
手間がかかりますが、美味しいぶどう 作りには手は抜きません!

 30 年の実績 と経験 で皆様 に喜んでいただける 葡萄 を作っていきます。

ホームページURLhttp://www.asama-de.com/koba-en/
電話番号0268-63-5201
FAX番号0268-63-5201
郵便番号389-0505
住所長野県東御市和8007

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小林農園(巨峰販売)

日当りの良い東御市で巨峰の栽培から販売までおこなっております。東御市の巨峰は糖度が高いと評判です。小林農園の巨峰をいちどお召し上がりください。

東御市は日照時間が長く、雨量が少ない、日当たりのよい南斜面にあります。ぶどう園からは、北アルプス、八ヶ岳連邦を一望でき、近くには天然温泉の湯楽里があります。上信越道東部湯丸インターからも近くですので、一度はお出掛けいただいてはどうでしょうか。

2012年エコファーマーの認定を受け、有機質を中心の栽培方法を取り入れ、安心安全な巨峰を皆様にお届けできるように心込めて管理、栽培をしております。

本年は希少品種でもある長野県限定の長野パープルがおすすめです。


 

ホームページURLhttp://www.asama-de.com/kobayashi/
電話番号0268-63-5649
ファックス番号0268-63-5649
郵便番号389-0505
住所長野県東御市和3054

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東信州はまだまだ寒いですが・2月新たなスタート

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アサマdeドットコムの管理をしています坂口です。

昨年リニューアルオープンする予定がなんと一年の月日が流れてしまいました。

何故そのようなことになったのか・・・・

理由を上げたらキリがないと言うか全部言い訳になってしまいそうですが、今社会そのものの構造が大きく変わろうとしてる気がしてなりません。

インターネットももちろうその中の大きな役目を持っていることは否定できないと思います。

そんな中、ITベンチャーが沢山登場し消えていく中、成功した企業もあります。その境となったのは何か?そこがけっこう大切だなと思うんですが、まずこれだけは言えること、それは続けること。

そう、続けていなかったら成功とか失敗とかそれ以前の話ですからね。基本中の基本。

そう言うことなんです。

そして、本当に大切なことは人真似をしない。
最初はもちろん人真似でもどこかで自分の個性を出さないといけないですよね。
ここが運命の分かれ道なのだと思います。

このサイトもそう運命の分かれ道にさしかかった?(笑)

いえいえ、笑い事ではありません。
今回のリニューアルをきっかけに独自の路線を作っていけたらと思っています。

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自然でナチュラルな美容院を目指して(番外編)

自然でナチュラルな美容院を目指して

御代田町で美容院を経営されている池田さんは、美しさを追求する美容師として、ある疑問をいつも持って仕事をしていました。それが、ある時「ヘナ」と出会ったことから一気に世界が開けたと言います。
そのわけとは?
なぜ今「ヘナ」なのか?
自然派美容院を目指す池田さんを取材しました。

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インタビュー:池田桂子さん
インタビュアー:坂口ユッコ

=それではまず、池田さんがケミカル(化学物質・化学薬品などを含む)なものではなく、自然でナチュラルな美容院にしていこうと思われたきっかけは?

元々、随分前からお客様の髪の毛を染めて、パーマをかけて、ってやってきたんですけど、痛むじゃないですか。手触りがやっぱり悪いんですよ。トリートメントしたいってお客様は痛んでいるのを感じてトリートメントに来られますよね。

で、トリートメントしました。その時はいいです。でも二週間後、一ヶ月後、またひどい髪の毛の状態で来られるよ。それを見ていて、何か違うなと思ったんですよね。パーマやカラーで髪を痛ませておいて、トリートメントするのって何か変かなって。そこから次第にパーマをやりたいってお客様が来られると、極力はね、やらない方向に。「痛みますよ」と。だんだんそういう機会が多くなっていって、本当に必要な人だけ、特に年配の方で、トップの部分にボリュームが欲しいという方にはパーマをあてたりはしていたんですけど、一ヶ月もすれば根本はどうしてもペタンてなってしまうんですよね。

そうやって髪が痛んでいくのを見ていた時に、何かもっと違う方法は無いかな、という風に考えていて。実際自分も、若い頃から白髪が多かったから白髪染めをしていたんですけど、髪の毛もバサバサで。そのままお客様の前に出て…「何かこれって…」って思う時もあったし。自分自身も変えたくて、それで探していたと時にヘナに出会っちゃったんですよね。

で、ヘナはまず髪質を良くする。根元の立ち上がりが出てボリュームがアップする。

という風に聞いてそれはちょっといいかなと思ったんです。

でも昔ヘナを使っている美容室はたくさんあったんですよ。十数年、二十年ぐらい前にやってた時期もあったんです。でも、結局そのヘナにケミカルな薬品が入っていたんですね。ヘナって、やると分かるけど時間がかかるじゃないですか。一時間とかね。それをもっと短縮させるために、パッと色が入ってお帰りいただけるといったものをおそらく美容師さんがリクエストしたんでしょうね。それでヘナを作っている人たちが、じゃあそこにケミカルなものを少し入れるとか、そういう風になっていって。そのケミカルが原因で「ヘナをやるとかぶれちゃった」とか、そういうことが多くなって理美容界からヘナが消えていってしまったんです。

=聞いたことある気がする。

そういう過去があったから、ヘナは最初抵抗があったんですよ、「どうせ痛むでしょ」と。そしたら「え、痛まないよ?」と言われて。アーユルヴェーダ(インドの伝統医学の一つ)の先生だったんですけど、先生の頭がすごくツヤがあって色も綺麗に入っていてとても素敵だったんですよね。それで「先生それヘナですか?」て聞いたら「そうよ」という所から「ちょっとそれ見せて下さい」て見せてもらって、そこからです。

 インディハーブさん(http://g-henna.com/index.html)のヘナだったんですけど、そのパッケージの裏を見て、ホームページも見て調べていったら、インドに行って天然100%のヘナを探し出して、しかも製造工程もしっかり自分の目でチェックしていて。それで日本に持ってくるようになったというのを知って、じゃあちょっと使ってみようと。ただ、いきなりお客さんには使いたくなかったんですよね。本当にいいかどうか確認してからじゃないとお客さんには提供できないから、まず自分の頭で半年間やったんです。そしたらみるみる髪の毛の調子がよくなって、全然変わりました。半年くらい経つと、毛先は今までの傷んだ髪の毛で、根本はそのヘナでやった髪の毛でもう差が全然違って出てくるんですよ。それを見た時に、ああ、これはもしかしたらいいかもと思って。そこから一気にもう傷んでる所は切っちゃって、まず全部ヘナ髪にしてみようと思って毛先までヘナ髪にしたらもう本当にヘナの世界に入り込んでしまいました。
=私も昔から池田さんのところで髪を切ったりしてもらっているけれど、確かにパーマをお願いするたびに池田さんからは「いや、パーマはしない方がいいですよ」て言われてた気がする。(笑)
 そうなんですよ。結構お客さんには怒られちゃうんですけど、やりたくないからそう言うんです。(笑)
 でも、やると絶対傷むから。そうすると綺麗じゃないなって思ってしまうんですよね。今では金髪の人を見ても、綺麗だと思わないですもん。「髪が枯れている」ていう風に思っちゃう。
=確かに。美しさの基準って何なのかっていう話になるんだけど、ヘナで染めた髪は内面の豊かさが表に出るみたいな、そんな感じがする。池田さんや美容師さんのお仕事は人を美しくする、ということだと思うのだけど、その美しさの基準について池田さんには、普通の美しさを売る美容師さんには無い美しさや豊かさの基準みたいなものを感じるんですね。
 ケミカルなものってこう表面だけやたら綺麗にしていく感じがするから、逆に言えば内面から、食べるものから変えていって、ヘナもやり、デトックスもしながら、ということが本当に健康で美しくいられる方法なんじゃないかなって思うんですよ。本当に、歳をとれば余計にです。
 若い頃はあまりそういうことは考えなかったんだけど、40才過ぎてくらいから、健康でいることが一番美しいんじゃないかなとだんだん思えてきて。じゃあ健康でいるためにはどうしたらと考えれば、食べ物をよくしなきゃいけないし、あとなるべくケミカルなものを遠ざけるのが一番いいんじゃないかって。そこで私がこの仕事で何ができるかといえば、やっぱりヘナであったりとか、パーマもなるべくやめることですよね。パーマもカラーもやめてヘナをして、顔とかそういうところも天然のものでパックして、食べるものも少し変えていきましょう、という感じでお客さんにアピールしていければ最高ですね。でもそれは私だけの力じゃちょっとダメだったりするから、ユッコさんとか、マクロビオティック(※『長寿法』を意味する食事法・食生活法)とかそういった自然と生きている人にちょっと助けてもらいながらやれたら最高かなて思うんですけど。そう思いません?
=すごく思う。池田さんのように美しさに関わる人たちが、そうして内面まで向き合ってくれることってすごく頼もしいことだと思う。すごく女性の味方だよね。
 私もマクロビオティックをやっているんだけど、マクロビオティックの意識には「美しくありたい」「美しさとは何なのか」というのが根底にはやっぱりあるの。テレビや雑誌に出てくるモデルさんのような美しさというのは、モデルさんたちはそれを個性として、そうなるために日々努力をしてそうしたお仕事に就いている人たちなのだけど、私たち一般の人たちがそれと同じ概念の美しさを求める必要は本当はなくて、自分の中にある、備わっているものをどう輝かせるかという時に、日々の食事や自分の体、皮膚に身に付けるもの、そういったものを重視していくのが特に大事なのかなと思うんです。
 大事だと思います。で、ヘナって意外とお金かからないんですよ(笑)。ケミカルなものって顔や体に塗るもの、化粧品とか高いじゃないですか。だけど自然なもの、身近にあるもので実はもう十分綺麗になれるんですよ。自然療法やそういったものってお金がかかると思われがちだけど、全然そんなことないんですよね。
=それは私もすごく思う。マクロビオティックでもそうだけど、お醤油とか調味料高いねって言われるんだけど、質のいいものを少しだけ使えば満足するんだよね。
 地球にも優しいですよね。捨てるものがないですから。
=そういえば、池田さんはシャンプーを使ってないって聞きました。
 はいはい、最近はしてないですね。お湯だけでお湯シャン、イイですよ。初めちょっと抵抗ありましたけどね。初めは私、ヘナ自体の臭いもちょっと強くて抵抗あったんです。本当はヘナをやって二日か三日ぐらいは、シャンプー剤を使わずにお湯だけで流すっていうのが鉄則なんですけど、私は我慢できずにその場でシャンプーしてました。でもだんだん慣れてきますね。髪もシャンプーを使わない時の方が地肌が臭くならないし、落ち着きがあります。落ち着きがあるけどベタつかないですよ、オススメしてます。シャンプー剤を使うと必要な常在菌も落ちちゃうので、逆に臭くなってしまったり、必要な油分まで取ってしまうからパサパサしちゃうしあまり良いことないんですよね。
 でも本当、スタイリングしやすくなりますよ。ヘアカラーをしてた時代はバッサバサのボッサボサで、もう何か付けてないといられなかったけど、今はもう何も付けなくてもいられます。ちゃんとやろうと思えば、もっと良くなりますよ、私(笑)。気にしないからだけど何もつけないです。でもバサつきが気になる人は、毛先に蜜蝋とかそういう自然なものをつけるといいと思います。本当に薄く伸ばして、毛先にですね。
 これがヘナの木です(上写真)。2mくらいになるらしいですよ。すごく小さくて、初めは大きくなるか心配だったんですけど、一応ここまで大きくなりました。
=大きくなっていったら看板になりそうだね。
ヘナってこれですよ、って説明できますもんね。ありがたいですよね。
=人ってやっぱりこう変化していくものだけど、池田さんは変化を怖がらずに、恐れずにやってきたというのはすごいね。多分、勇気も必要だったと思うのだけど…今まで自分がやってきたことを、一度全てひっくり返して180度変えてしまったわけでしょ?
 お客さんついてこれないですよね(笑)。急にパーマやめようとか言い始めた、とかね。でも、最終的にそれがお客さんのためですよね。本当に健康になれば、心から気持ちも明るくなるし、そうすると顔も生き生きとしてくるし、そういうことですよね。何かそれを分かっているのに、いつまでもパーマをしてカラーをして、傷んでいる髪の毛に治らないのにトリートメントして、それって嘘ついてるみたいで嫌ですよね。ヘナをやるって言った時に、材料屋さんなんかには「やめといた方がいいですよ」て言われたんです。「そんな美容室他にないですよ」って。随分と反対されたし、「そんなの無理でしょう」みたいな。でも私も決めたら…。

=後には引かない、という(笑)。

(笑)。でも、いいものだから。自信持って勧められるっていうのがいい所ですよね。知り合えて良かったと思います。


  • 店 名:beautysalon nap
  • 住 所:北佐久郡御代田町御代田1652
  • 電 話:0267-32-1122   (完全予約制)
  • 定休日:月曜日 第1火曜日 第3日曜日
  • 営業時間:9:30〜18:00
  • フェイスブック:Beautysalon nap

正しく使うためのヘナのワークショップもやってます。詳しくはFBで!「アサマdeドットコムの記事を見ました」とごお会計時に言っていただいたお客様は『500円引き』致します。

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